おんなやもめに花咲かず

セツヤクエストに超出遅れた日記

おにぎりマネージャーについて 全員がイチローになりたいわけじゃない

おにぎりマネージャーについての一連の反応を読んでいて、差別だとか勉強より優先すべきことじゃないとか、野球が好きなら選手になればいいのにとかあったけど、なんだかなあって思った。

全員イチローになりたいわけじゃないし、
裏方仕事が好きな人だっていっぱいいるし、
選手がマネージャーより偉いって思ってない? って。

そりゃー、おにぎりにぎったり、雑用やったりって家事労働そのものだけども、でもそういう地味な活動をする人って必ず必要なんだよね。
マネージャーがいなければ下級生の仕事になるし、それも居なければ選手の中で補欠の人の仕事になるでしょ。

見方を変えれば、雑用を押し付けられたってことになるんだろうけど、試合に出る選手程練習時間を捻出しないといけないんだから、効率を重視するならどうしたって代わりにやる人が必要になる。

本来なら、役割分担ってだけで、マネージャーも選手も上下はないと思う。
全員イチローで、誰もそういうサポートをしなかったら世の中回らないからね。

選手は練習に専念して、試合で最高のパフォーマンスを発揮するのが仕事で、
マネージャーは選手が練習に専念できるような状況を整えるのが仕事ってだけのことだもの。

だから、
野球部のレギュラーなので、そちらを優先して進学科から普通科に行きました
と、
マネージャーを続けることを優先して進学科から普通科に行きました
で差を感じるのなら、そういう家事労働的な雑用を下に見ている意識が強いんだと思う。

そりゃー、本人の意思を無視してそういう雑用が押し付けられるのは問題だよ。女性だから家事をやるべきだとか、下級生の気に入らない奴に雑用を押し付けてやろうとか。


でも、この一連のニュースを見る限り本人がマネージャーを続けることを選んだ可能性が高いよね。進学コースから普通コースに行くって、顧問の権限だけじゃなくて担任とか親とかもっと上の立場の人が関わるわけだから、強制されてたった一人で悩んで・・・っていうのは考えにくいもの。

それならあくまで本人の自由意思だし、外からなんか言うべきことじゃない。

結局、ニュースを見てるとマスコミが美談として組み上げるのに、青春を感じさせる要素としてわかりやすい『練習』『いっぱい食べる』『陰で支える人』っていうことでおにぎりをやたらクローズアップしただけに見えるんで、そこはどーなのって思うけど。
取材する中で、おにぎりの比率がほんの少しだったとしても、クローズアップするのなんて簡単でしょ。


確かに、裏方仕事ってすっごい地味だよ。
家事だってやってもやっても終わりがない。
ひとつひとつの雑用を見れば、スキルアップなんて言葉は当てはまらないし、すごく代わり映えしない。
でも、そういう地味なことで普段の生活って成り立っている訳だし、自分がサポートしたことで表舞台で輝く人がいる仕事って、自分がイチローになるのとは別の楽しさがある、とってもやりがいのあることだとあたしは思うんだけどなー。